<今週のお題> Honey and lemon

ハウスウェルネスフーズのお題「甘酸っぱい思い出のエピソード」

あの夏、僕は走っていた。

今思えばなんであんなに夢中になれたのかわからない。
けど、あの時の僕はライバルにそして自分に負けたくなくって走っていた。

グラウンドの横の芝生の斜面に倒れる。
体全てを射す眩しく熱い太陽や
ぴったりとくっ付く不快な汗まみれのシャツから離れたいが
まだ息は荒く、筋肉は言う事を聞かない。

顔に当たっていた光が遮られて気付き目を開ける。
逆光でわからないが誰かがいる。
「はい」
そう言ってタオルが渡される。
この声はマネージャーの伊江さんだ。
「日陰で休んだら?」
いつもの笑顔でいつもの気使いをしてくれる。
だから僕もいつものようにする為に体を起こし立ち上がる。
そしてばれないようにする為にタオルに顔をおしつける。
「水飲む?」
これ以上はいつものように出来ない。
一刻も早くこの場を去らねばならない。
「…いい。じゃあ」
顔を見ないようにタオルを渡す。
後はこのまま走り去ってしまえば…
「待って!」
掴まった。
駄目だ、手まで握られるのは想定外だ。
「行かないっと…?!」
振りほどこうとしてた手は既になく、
その代わり口には何か甘い物が。
「レモンの蜂蜜漬け。せめてこれぐらいは、ね?」
いつもの笑顔で言われた。
「サ、サンキュ…」

再び走り出して息も荒くなっていたが
まだ甘酸っぱかった蜂蜜漬けの檸檬は口の中にある。

今でも思い出せるあの味と情景。
あの夏、僕は走っていた。
















というような青春なんぞございません。
甘酸っぱい事なんかそれこそ不二家のレモンスカッシュぐらいしか(ノД`)



















当選しちゃった(´・ω・`)
オチつけてあったんだがなぁ…

ちゃんと運動好きな方々に配布して
「良かったら買ってね」とアピールはしておきました。